重症度が赤点/留年域にある生徒様について
重症度が赤点/留年域にある生徒様について
(状況)
校内偏差値、クラス内偏差値が30~35程度であるものと想定します。
生徒は日々学校のグループ単位で生活しているため、たとえレベルの高い学校であっても、あくまでも学校内の相対評価が生徒が感じる劣等感の根源であるという点を当塾では認識しております。
授業はほとんど聞いていない、寝ている、聞いてもわからない、英語の先生の授業は駅のプラットホームのアナウンスのように騒音の一つとして生徒の脳内で処理されているものと思われます。
英語だけが極端に悪く、他の教科はほぼ80~90点以上ということは極めてレアなケースです。このため、英語の成績が極端に悪い≓全科目平均がそれほど高くない or 低いという場合がほどんどではないでしょうか?
英語は生徒の勤勉さがストレートに反映される科目ですので、生徒様の全教科の週の自宅学習時間は2~3時間(1時間~2時間?)という可能性が高いです。
中高の英語の授業は、上位30%に位置する生徒のレベルに合わせるというのが、集団授業をする上での最大効率と思われます。どのレベルの高校も進学実績を発表する場合、下位の生徒を目立たせるのではなく、最上位の生徒の進学実績を目立たせる方向で発表する必要があるからです。
勉強に替わって生徒様の時間を埋めているものは、趣味の時間であると推測します。ただし、親が強制的に子供の趣味を物理的に奪うことで生徒が勉強に集中するという安易な考えは、うまくいかない場合がほとんどです。親が考えていることと子供が考えていることは別物です。
中間/期末試験の当日、英語の教科書はかなりきれいな状態であるものと推測します。書き込みはほとんどありません。試験範囲の英文の発音・全訳は半分以上できないものと予想します。
以上の状況を踏まえた上での対策
分からない単語の発音をその上に書く、意味をその隣に書くなどの地道な作業は避けて通れません。その点を当塾ではサポートを致します。
① 意味よりまずは発音の優先度を高くします。教科書の試験範囲をすべて発音出来るようにすること、これがスタートです。講師の前で無理にでも発音をさせ、読めない単語はすべてカタカナで発音を入れていただきます。
② 自分で書き込んだカタカナを補助にして英文を講師の前で読む。10回程繰り返すと、発音的にはスムーズになると思います。
③ 発音が終わったら今度は意味の解釈です。文法の説明以前にまず単語の意味が分からないというケースがほどんどですので、未知の単語の脇に単語の意味を書くことが第一となります。
④ 新たな文法項目が出てきた場合は、まず一番簡単な英文で説明し、その内容も教科書に書き込んで頂きます。書き込みが終わるまでは、講師は先の説明はしません。生徒が書き込み終わるのを確認してから次の説明に入ります。尚、単語の意味だけでは訳せない文章は、訳文ごと隣に書いて頂き、英文把握の生徒側の反応スピードを早めます。
⑤ 以上で当塾でいう「筆入れ」作業が完了したことになりますが、これだけですとまだ赤点/留年危機は回避できません。黙読で構わないので生徒に講師の前で4~5回黙読してもらいます。
⑥ ⑤の後は、あらかじめスキャンしておいた、書き込みのない素文を使って、生徒にすべて発音させ、すべて全訳してもらいます。この段階で生徒の理解度を check します。発音が出来ない、訳が出来ない場合は、⑤のプロセスをさらに4~5回繰り返し、すべて発音、完訳出来るまで⑤と⑥のプロセスを何度も繰り返します。
※ご両親様が子供の英語教科書を見れば、当塾で学んだ範囲だけについては、書き込みが多くされていることとなります。
以上で、確実に赤点や英語がネックになっての留年は回避できます。
この方法の問題点
この方法には問題点があります。それは生徒様が十分な時間を当塾側に割いてくれるか?という点です。
週1来塾のペースで1回の通塾時間が1時間、且つ家での勉強時間がほぼゼロの場合、夏休みの先き取り期間(当塾では長期休暇は授業の先き取りをします)を考慮に入れても、勉強時間が合計10時間程度で中間期末の赤点を回避するのは極めて難しいです。中間期末のサイクルは、7週授業 → 中間 → 7週授業 → 期末ですが、学校の先生たちは、45分✕20回授業=15時間を行ってから生徒達に中間試験に臨ませます(英語の1つの試験に対して)。塾利用頻度が少ない/塾滞在時間が短い生徒様の場合は、
1.学校の先生が15時間かけて教えた内容を、赤点レベルの生徒様が当塾で過ごす10時間で
カバーすることが出来ません。しかも、学校のような一方通行の授業とは異なり、当塾では
生徒が理解しているかどうかの品質チェックも行っているため、必然的に工数が掛かり、進
度は学校の授業よりも遅くなります(学校VS当塾の単位あたりの進度)。
2.生徒側の理解のチェック(工場の生産ラインで言うと、仕掛製品の品質チェックのようなも
のです)をすればするほど、歩留まり率(=当塾で教わったもののまだ理解や暗記が弱い)
は下がりますが、工場の全体生産数(完全にマスターした英文の総量)は下がります。
つまり、試験内容の全体をカバー出来ません。
※ 2の例で言うと、学校の授業は製品をほぼ無検品で(一応小テストはあるとは思いますが、
小テストの直しは生徒に委ねられる)市場にリリース(=中間テストを受けさせる)してい
るような状況です。これは学校の先生側が悪いのではなく、先生1対生徒30というフォー
マットでは避けられないことです(学校の先生もこれで精一杯だと思います)。
当塾は、上記の問題点を解決しやすくするために、生徒様が塾に出来るだけ長くいて勉強できるようにコマ制はとっておりません。試験範囲をすべてカバー出来るまでは塾にいて勉強する時間を長くすることを強く推奨します。