コース1語彙対策
コース1語彙対策
簡単な例文を何度も何度も読み回し、文章の意味から見出し語を覚えていくスタイルを採用します
当塾では単語については、the Japan times 出版の出る順シリーズを基本的テキストにしております。理由は、
1.レベル別になっており、下のレベルから上のレベルの組み立てが容易なこと
2.他書と比べて学習者に負荷を掛ける余計な説明書きがなく、すっきりとしている
3.他書と比べて英文スペースが一番ゆったりとしていて、発音の書き込みが容易
となります。難関大学の場合は、準1級までプラス当塾のオリジナル大学受験用(800語)を準備しておりますので、これで十分であると確信しております。オリジナルの800語の選定方針は別ページに挙げておきました。
ただし、学校で配布された本を使わなければならないケースも多いかと思います。その場合は、出る順2級/準1級/オリジナルを適宜割愛もしくは減量することで対応する予定です。
-以下は、当塾調べ・感想なので読み飛ばして頂いて構いません-
単語本は有象無象(うぞうむぞう)に出版されており、ネット上でよく見かける「どれを使ったらいいんですか?」や「1冊目きっちりやりましたが2冊目は何がいいのですか?」という質問が大量に沸く原因に、受験生側の選択肢が多すぎるための混乱があると思います。これらの問の鉄板の回答は、「どれを使っても同じです…」「あなたがいいと思ったものがいいのです」となりますが、当塾も全く同じ意見です。
ただし、受験生側はそれでは納得せず、なぜどれを使っても同じなのかイマイチ判然としないことも確かでしょう。受験生側の心理としては少しでもすぐれた本をマスターしてライバルに差をつけたい?という心理が働くからです。そしてそれは単語本のクオリティーによるに違いないという発想です。マスターしてしまった大人側の立場からすればどれも同じなのですが、これからリソースを大量に投入することになる受験生としては、金融商品を買うがごとく迷うのは当然と言えます。
ある程度一致した意見では、難関校の場合は1冊目にMARCH対策レベルの単語本をマスターし、2冊目に難関校向けの単語本をマスターするという2段構え法です。
受験生側がほしい回答は、1冊目としては、ターゲットとシス単を比べると、シス単の方が圧倒的に優れています、理由は~ですとか、~という理由で2冊目としては、鉄壁よりも速単上級が優れています、もしくはパス単準1級は速単上級よりも合格に直結する、と言ったストレートな回答です。なぜこれを誰も言ってくれないのか、言ってくれれば迷うことなく勉強するのにというふうに、日々悩みつつ結局は本を買っただけで何もしない生徒さん、もしくは本を買っただけで最初の20~30ページまでやって挫折という生徒さんも多いことかと思います。
当塾としては、以下の表にて生徒の皆さんが自分で考えていただき、さらに各冊のフォーマット(Target なら例文型、シス単ならワンフレーズ型、鉄壁なら単語羅列型)を良く見て自分が一番繰り返しやすいフォーマットを選んでいただくのがいいと考えております。
語彙ランクは資料室にある語彙頻度準ランキングを参考にしております。
LEAPは本来見出し語は1935語ありますが、そのうち1400語のみ選んでおります。
当塾の基本テキストである出る順シリーズも入れました。
このように見てみると、各冊の傾向がわかると思います。Target とシス単がほぼ同じレベルというのもうなずけます。鉄壁は簡単な単語から難しい単語まで幅広く網羅しているため、あくまでも平均をとるとこのような順位になる、とお考え下さい(編集方針も1語1義ではない)。速単上級が難しくなっているのは簡単な単語をばっさり省いたため、ということもわかります。パス単準1級=出る順準1級と考えると、英検準1級対応の単語本も簡単な単語はその下の2級にまとめられているため、難しい単語しか掲載されていないために、準1級関連本の語彙レベルが上がっているものと考えます。
準1級をマスターした人もしくはその上のレベルの人からしてみると、どれを使っても効果は同じ(例えばシス単VSターゲットもしくは、鉄壁VS速単上級VSリンガメタリカ)というのは上記の結果を体感としてわかっているためだと思います。そして難関大学へは2冊必要というのもこのレベルの差の違いからくるものです。
まとめると難関大学を目指す場合は、上記リストを参考に7000語彙レベルよりゆるそうな本を1冊、7000語彙レベルより強そうな本を1冊選ぶというのが妥当なようです。鉄壁についてはこの2段構えの仕組みがオールインワンパッケージになっているため、他書と異なり3000語強のボリュームとなっているようです。
もう一つ別の表も作ってみました。出る順シリーズを省き、大学受験系単語帳に絞って、見出し語の登場回数を調べ、13回~7回と13回~6回の2パターンで、大学受験での頻出単語が各冊でとれだけカバーされているかの一覧です。12冊の本なのに、登場回数13回の単語が少しだけあったのは、1冊で2度同じ見出し語が出ていた為です。
Target とシス単はさすがのカバー率です。しかし頻出語のカバー率が高いということは、難単語のカバー率が下がるということでもあります。速単シリーズ、Databaseシリーズは2冊で最難関の受験でも対応出来るようにしてあると思われます(よって2分冊)。鉄壁はそれを1冊でこなせるようになっておりますが、必然的に多く詰め込んでいる為、1冊のボリュームは過多となります。Stock シリーズは恐らくStock3000も入れれば、速単やDatabaseシリーズと遜色ないものと考えられます。Duoはどちらかと言うと、熟語や慣用表現に少し寄っている為このようなカバー率になっていると思いました。LEAPはそもそも調査対象とした見出し語が少ないため、数値が低いのですが、すべての見出し語を再計算出来ればTargetやシス単と遜色ないものと考えられます。リンガメタリカはポピュラーな単語は省き、難単語に寄っている印象を受けました。
各冊によって傾向が違うものの、難関大学までカバーするのであれば2分冊をやることを前提にしたStockシリーズ・Databaseシリーズ・速単シリーズがある一方で、1冊で完結させる鉄壁。MARCHクラスまではきっちりカバーしてくれるシス単・Target・LEAP・単語王・DUO、そして何らか1冊目を終えた後の2冊目として存在するリンガメタリカ、という寸評をさせて頂きます。
YouTube に上げている動画では、被験者がやり込んだ単語本や初見の単語本の例文の日本語訳に挑戦しております。やりこんだ単語本と初見の単語本では日本語訳のスピードは当然異なりますが、初見の単語本であっても、最低でも動画の初見単語本の例での正答率とスピードでの日本語訳ぐらいは出来ていないと、難関大学の英語のレベルは苦しいかもしれません。単語本を2冊仕上げた後ですと、初見の単語本(つまり3冊目)であってもかなりの確度で正解の日本語訳を初見で導き出せるようになります。いろいろな方が単語本はどれをやっても同じだと言っているのは、1冊目では学校指定の単語本、2冊目はやや難しそうな単語本をやりこめば、最低でも動画のレベルぐらいまでにはいく、ということを言っております。だから、1冊目は基本的な難易度の単語本(=学校指定の単語本がこれにあたります)、2冊目はやや難しそうな単語本というしばり以外は、どの単語本を使っても結果は同じ。あとは学習者の好みの問題ということになります。